免疫学の教科書としては和書に『医系免疫学』という2年ごとに改訂されている名著があります。改訂が定期的に行われている上に、免疫学と臨床の関連性について理解を深めることができるような内容になっている点ですばしいテキストです。このような優れた和書で免疫学の基礎知識を得た上で、洋書にチャレンジするというのが良いと思います。
洋書としては下記のAbbas先生の2タイトルをお薦めします。
Cellular and Molecular Immunology, 9e
Abbas先生の名著、『細胞分子免疫学』第9版です。改訂サイクルが早く、旧版から3年で改訂版が出ています。300枚以上のフルカラー画像が収録されています。免疫学の基礎知識を分子・細胞レベルで深く理解し、様々な状況下でも的確な結論にたどり着けるようになっています。StudentConsultの電子書籍がついていますので、PCやスマホ、タブレットに全文をダウンロードして、いつで読む事ができます。
【StudentConsultのフリーサンプルより】
Basic Immunology: Functions and Disorders of the Immune System, 5e
上記AbbasのCellular and Molecular Immunology(CMI 9e)のコンサイス版になります。とりあえず通読するならBasicというだけあってこちらの方(BI 5e)が楽ではありますが、洋書にチャレンジしようという志の高い方は、ぜひCMIにトライしてほしいと思います。このBasic版にもStudent Consultの電子書籍がついています。全文検索、画像のダウンロード、免疫学用語集、自己学習問題、アニメーションなどが利用できます。
以下の2枚のスクリーンショットは、BIとCMIのそれぞれのStudentConsultから、”Innate and Adaptive Immunity”のChapterを切り取ってきたものです。カラーイラストは同じものが使われていますが、テキストが違っています。CMIでは更にFeatures of Innate and Adaptive Immunityという図表がこの後に続きます。
(上がBI 5e、下がCMI 9e)
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