Goldman-Cecil Medicine

Goldman-Cecil Medicine, 2-Volume Set , 25th Edition

『セシル内科学』は、『ハリソン内科学』(Harrison’s Principles of Internal Medicine) と並ぶ内科学の成書と言われています。初版は1927年。対してHarrison’sの第1版は23年後の1950年。ハリソン内科学の編集者の中には、セシル内科学に関与した名医も多くいたと言われています。本書は、内科学の中の各専門細分野での最高の医師を執筆陣として常に集め、診療の現場で遭遇するいかなる疾患にも、エビデンスに基づいた確たる回答を用意した、まさに内科学のゴールドスタンダードといえるでしょう。

現在の最新版は第25版。出版社はElsevier。2巻本の冊子体の書籍には、Expert Consultの電子書籍が付属し、定期的にアップデートされています。購入前に無料で試読できる章がついており、本書ではChapter 1がFreeで閲覧できますので、まずは電子版で無料お試しをおすすめします。

Andreoli and Carpenter’s Cecil Essentials of Medicine, 9eは、上記『セシル内科学』のエッセンシャル版。包括的だが簡潔にコアな部分に特化しているので、まずこちらのエッセンシャル版で通読してみるというのも手かもしれません。価格もメイン書籍と比べて半分。

【セシル VS ハリソン】

内科学テキストでは人気を二分するセシルとハリソン。ハリソンには日本語翻訳版があります。現在の最新刊は原書が第19版、その翻訳版が『ハリソン内科学第5版』(MEDSI)。「5版(ごはん)ですよ」という医学書の宣伝にしてはダシャレの効いた宣伝文句でYahooニュースにも取り上げられました。セシルの日本語翻訳版は1987年の原書第14版(医学書院)以降、刊行されていません。セシル vs ハリソンを論じたブログ記事は多いですが、どちらかいうとハリソンの記事が多いような気がするのは、翻訳版の有無に因るような気がします。(個人的な見解です)

“Cecil vs Harrison” Some interesting comments!!

ハリソンとセシル

など検索すれば色々出てきますが、書評として一番のおすすめは、千葉医学雑誌92に掲載された関根郁夫先生のハリソン内科学とセシル内科学を読んでみたらが一番のおすすめ。両者を公平に評価しています。

なお、最後に医学を洋書で学ぶことの意義を説いた記事を紹介します。ハリソンやセシルで語彙を、症例報告で口語表現を学ぶ 将来留学を考えるなら、セシルやハリソンと言ったしっかりした成書を英語で読んでおきたいですね。USMLE(米国医師資格試験)を目指すならなおさらでしょう。

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